八ヶ岳と南アルプスの大展望!飯盛山とは
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月‐8月) | 最低気温(6月‐8月) |
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約1643m | 長野県南佐久郡 | 佐久・野辺山 | 20.8℃ | 8.4℃ |
茶碗にご飯を高く盛ったような山容が「飯盛山:めしもりやま」という名前の由来と言われています。奥秩父山塊の西の端にあり、八ヶ岳東側の裾野との間に、野辺山高原を形成しています。JRや幹線道路からのアクセスが良く、ファミリーやビギナーに人気が高い山です。
周囲が開けた飯盛山は大展望の山として知られています。間近には八ヶ岳の雄峰群を仰ぐことができ、その背後には奥秩父の山々が連なります。北方は西上州の山、南方は南アルプスそして天候に恵まれれば富士山まで遠望することができます。
飯盛山の天気
飯盛山に登山に行く前に、現地の天気を調べてから向かいましょう。
飯盛山おすすめ登山コース
飯盛山山頂を目指す登山コースを2つご紹介します。ファミリー登山や登山初心者の方でも楽しく登れるのでお勧めです!
①飯盛山&2つの滝を見られる登山コース
距離 | コースタイム | 標高差 | 日程 | 難易度 |
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約10.2km | 約4時間 | 約443m | 日帰り | ★ |
眺めのいい飯盛山と2つの滝を見られるコースです。清里駅を出発して、まずは「千ヶ滝」を見に向かいます。小さな滝ですが間近で見られるので登山口に行く前に寄ってみてください。平沢の駐車場からはゆるやかに林の中を進みます。道の途中からは展望が開けてくるので、周りの景色を楽しみながら登りましょう。平沢から1時間半弱で山頂に到着します。
メートルが漢字で「米」と表記されています!これも飯盛山の山頂にあると何か遊び心を感じてしまいます。山頂は開けているので、展望を楽しみながらランチを食べるのもおすすめです。そこからお隣の平沢山までは30分ほど。その後は宮司滝への看板方向へ下っていきます。少し道が分かりづらい所もあるので注意して進んでください。川沿いを道なりに歩いていくと「宮司の滝」です。
3段になって流れ落ちる美しい滝が楽しめます。紅葉の名所としても有名です。そこから30分ほど歩くと清里駅に到着です。
②飯盛山~野辺山登山コース
距離 | コースタイム | 標高差 | 日程 | 難易度 |
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約10km | 約4時間 | 約443m | 日帰り | ★ |
飯盛山から野辺山に下るコースです。こちらの方が①と比べてわかりやすい道を歩きます。平沢山までは①のコースで登りましょう。下りは平沢峠の方向に降りていきます。平沢峠の駐車場の近くには「獅子岩」という展望スポットがあるのでぜひ寄ってみてください。
獅子が横たわる形に似ていることから名付けられたとか。獅子岩の横の一段高い場所からも八ヶ岳や南アルプスを望むことができますい。獅子岩から1時間ほど歩くと野辺山駅に到着です。
夏から秋は高山植物の名所!飯盛山
飯盛山は夏から秋にかけてさまざま花が咲き乱れ山頂付近を埋め尽くします。ここでは飯盛山で見られる花々をご紹介します。
ニッコウキスゲ(7月中旬)
日本全国の主に高原で多く見られるキスゲ亜科の多年草で正式名は「ゼンテイカ」。草原や湿地に群生し、5月上旬から8月上旬に山吹色の花を開花させます。日光の霧降高原、尾瀬ヶ原、霧ヶ峰の群落が有名で、その名の由来ともされていますが、特に日光の固有種ではないそうです。
ウツボグサ(7月~8月)
弓矢を入れる武士の装身具「靭:うつぼ」に花の姿が似ていることが名前の由来とも言われています。全国の低山、日当たりの良い草地に群生する多年草です。開花期には茎の先端3〜8cmに紫色の小さな花をいくつも付けます。花穂を天日干しにしたものは「夏枯草:カゴソウ」という生薬になります。
ヤマオダマキ(7月~8月)
キンポウゲ科オダマキ属の多年草で、山地の草原や林の縁など全国に生育しています。花の形が「苧環:おだまき」という糸を巻く道具に似ていることにちなんだ名前です。6-8月の花期には茎の上部に下向きの花を付けます。花の色はクリーム色や赤褐色のものなどさまざまな変種が見られます。
フジグロセンノウ(7月~8月)
日本の固有種で、本州・四国・九州の山地の林下などに自生しています。高さ40〜90cm程度の直立した茎に、野草では珍しい朱赤色の花を数個付けます。花びらは5枚で長さが2.5-3cm程度です。森林の伐採や園芸採取により、多くの地域で絶滅あるいは絶滅が危惧されています。
シモツケソウ(7月~8月)
山地に群落する多年草で、日本には5種類が自生しています。多数の茎からは5〜10cmの花を付けます。花の色はピンク色が中心ですが、白色も見られます。「下野:しもつけ」現在の栃木県に多く自生していたことが名前の由来と言われています。
マツムシソウ(8月~9月)
日本の固有種で全国に自生しています。マツムシ(鈴虫)が鳴くころ開花することからその名前がついたとも。60〜90cmの茎に4cmほどの薄い紫色の花が咲きます。現在多くの地域で減少傾向にあります。飯盛山では8月の終わり頃から、山頂一帯がマツムシソウの花で埋め尽くされます。
ワレモコウ(8月~9月)
日本全国の山野で多く見られるバラ科の多年草です。茎の先端に小さな花が集まって卵型の花穂を形作ります。花は渋い赤色です。「木瓜文:もっこうもん」を割ったような花の形をしているからなど、名前の由来は諸説があります。漢字では「吾亦紅」「吾木香」と表記されます。
飯盛山登山の後に寄れる、国立天文台とは?
八ヶ岳東側の裾野に広がる野辺山高原にある45m電波望遠鏡を中心とした宇宙観測施設です。標高1350mにあり水蒸気が少なく、寒冷地でありながら雪が少ないことからこの地が選ばれたそうです。施設には見学コースがあり、年末年始を除く毎日自由に見学することができます。先に紹介した登山コースの平沢峠から野辺山駅の中間にありますので、時間に余裕があったらぜひ立ち寄ってみてください。見学は無料です。
住所:長野県南佐久郡南牧村野辺山462-2
電話番号:0267-98-4300
営業時間:午前8時30分〜午後5時(7月20日〜8月31日は午後6時まで)
休業日:年末年始休業(12月29日〜1月3日)
飯盛山登山口へのアクセス・駐車場情報
登山コースの出発点清里駅までのアクセスを紹介します。また到着地点としてコース紹介している野辺山駅から出発しても大丈夫です。
【清里駅周辺へのアクセス】
・中央道須玉IC-国道141号-県道28号-清里駅周辺(約30分)
・中央道小淵沢IC-八ヶ岳高原ラインー県道28号-清里駅周辺(約30分)
・上信越道佐久南IC-国道141号-清里駅周辺(約60分)
【野辺山駅周辺へのアクセス】
・中央道須玉IC-国道141号-野辺山駅周辺(約30分)
・中央道小淵沢IC-八ヶ岳高原ラインー県道28号-国道141号線-野辺山駅周辺(約30分)
・上信越道佐久南IC-国道141号-野辺山駅周辺(約60分)
【駐車場情報】
・北杜市営清里無料駐車場
駐車可能台数:約30台
営業時間:8:45~17:00(4月下旬~11月下旬)※夏休み期間中は延長の場合あり
10:00~16:00(12月~4月中旬)
料金:無料
・平沢峠展望台駐車場
駐車可能台数:約30台
料金:無料
トイレ:あり(冬季は閉鎖)
電車・バスでのアクセス
【清里駅・野辺山駅へのアクセス】
JR中央線小淵沢駅にて小海線に乗換-清里駅-野辺山駅(小淵沢から野辺山駅まで約30分)
飯盛山は見どころが大盛り
人気の高原リゾート清里に隣接し、頂上付近にはたくさんの花々が、頂上からは八ヶ岳をはじめとした山々の大展望、さらには滝や奇岩、宇宙観測施設まで、飯盛山は見どころがたくさんある楽しい山です。出発点の清里駅付近の標高はすでに1280mあり、そこから頂上までは370mほどの標高差です。気軽に登ることができるのも魅力ですね。
Meshimoriyama is a pleasant mountain.
飯盛山は楽しい山。