タイメックスキャンパーの歴史
タイメックスの「キャンパー」は、ケース素材にはレジン、風防にはアクリルと、ほぼプラスチック(樹脂)でできた本体に、ナイロンを編み上げたバンドで構成されたモデルです。機能は「時間を見る」という一点のみ。シンプルというより簡素といったほうがいいような「キャンパー」ですが、1980年代から続く人気ロングセラーモデルなのです。
タイメックスとは?
タイメックスの前身となる「ウォーターベリークロックカンパニー」は、1854年アメリカ、コネチカット州に誕生しました。大量生産による低価格を目指して、1896年に記念碑的モデル「ヤンキー」を発売。この懐中時計は、1ドルという当時としても破格の安さを実現し、大ヒット。その後1930年代にはウォルト・ディズニーと提携し、ミッキーマウスウォッチをリリース。こちらも200万本というセールスを数年で記録しました。1969年に会社名を「TIMEX」と改め、その後スイスや日本の時計メーカーと拮抗しながら独自の地位を確立。現在では唯一のアメリカの腕時計ブランドとして、多くの人に愛用されています。
キャンパーは戦時中の使い捨てモデルだった
「キャンパー」はアメリカの軍用時計がモデルとなっています。ベトナム戦争当時タイメックスは「ディスポーサブルウォッチ」と呼ばれる簡素な軍用腕時計を大量生産しアメリカ各軍に納入しました。“ディスポーザブル=使い捨て”とは、メンテナンスを度外視した構造を意味します。つまり故障したら直すよりも買ったほうが安いというコンセプトで製造されていたのです。
タイメックスキャンパーおすすめポイント3つ
キャンパーのDNAは軍用時計へと繋がっており、いくつかの特徴は現行モデルにも継承されています。その特徴はキャンパーという時計が時代を超えて支持される理由でもあるのです。
価格が安い!
低価格は1ドル懐中時計「ヤンキー」から続くタイメックスのお家芸でもあります。ディスポーサブルウォッチと呼ばれた軍用時計でも採用された樹脂製のケースと風防がコストカットに一役買っています。軍用時計は機械式だったため裏蓋は開きませんでしたが、キャンパーはクォーツとなり電池交換のため裏蓋を開けることができます。
ミリタリーウォッチならではの信頼性!
キャンパーは外装のほとんどが樹脂製です。これはコスト面での優位性はもちろん、軽さや壊れにくさにも貢献しています。また文字は大きく視認性に優れており、針には蓄光塗料が用いられ夜間でも問題ありません。ナイロン製バンドは、蒸し暑い気候でも快適に着用することができます。3気圧防水を備えているので、雨天の使用にもしっかりと耐用します。
シンプルなデザインで男女共に使用できる!
ブラックの文字盤には、シンプルに24時間表記で数字のみ印字されています。(使用される書体は軍の規格に準じています。)こうした飾りのないデザインがミニマルな嗜好を持つ人に支持されています。ケースサイズが34mm(キャンパー)とそれほど大きくないので、女性が着用しても違和感を感じさせません。
タイメックスキャンパー モデル一覧
現在日本で購入できるキャンパーには何種類かのモデルがあります。さらに限定カラーリングや、有名ショップとのコラボレーションモデルがあります。
キャンパー
キャンパー ブラック
もっともベーシックなキャンパーがこちら。オリジナルキャンパーと比較してサイズがやや小振りで、ケースは丸みを帯びています。軽い付け心地が特徴です。また文字も大きくなり視認性に優れています。
キャンパー カーキ
ベルトがカーキ色のモデルです。カジュアルシーンに良く合います。
オリジナルキャンパー
ベトナム戦争当時アメリカ軍に採用された「ディスポーサブルウォッチ」の民生モデルがオリジナルです。機械式からクオーツ式になるなど、機能上のアップデートは図られていますが、デザインは当時の趣を色濃く残しています。
オーバーサイズキャンパー
オーバーサイズキャンパー ブラック
大きめサイズのキャンパーです。他モデルとの相違点は、3時に位置に日付表示が設置されている点と、暗い場所で文字盤全体が光る「インディグロナイトライト」機能が搭載されている点です。
オーバーサイズキャンパー カーキ
ベルトがカーキ色のオーバーサイズキャンパーです。
日本限定キャンパー
日本限定キャンパー ネイビー
黒い文字盤がキャンパーの特徴ですが、この日本限定モデルは文字盤にネイビー色が施されています。それだけで印象が変わりミリタリー感が薄れ、小振りなサイズも相まって女性にお勧めしたいモデルです。
日本限定キャンパー カーキ
カジュアルな印象の日本限定キャンパーのカーキモデルです。女性の普段使いにぴったり。
ビームスとのコラボモデルが人気!
タイメックスはビームスとコラボしたモデルを展開中です。2015年に復刻したステンレススチール採用の限定モデルは残念ながら完売してしまいましたが、他にもかわいい限定モデルが!売り切れる前にゲットしよう!
タイメックス×ビームス 別注キャンパー ピンク
キャンパーをベースにして、配色をピンクにチェンジしたモデルです。元の質実剛健なイメージは薄れ、ポップなイメージに様変わりしています。
ベルトの交換をするには?
腕時計の印象を大きく変えるのがベルト交換です。ボディと同色が基本のキャンパーの場合、ベルトの交換によってがらっとイメージを変えることができます。
NATOベルトに交換できる
NATOベルトとは、引き通し式のストラップのことで、NATO軍に採用されていることからその名が付いています。ナイロン製で豊富なカラーバリエーションがあることから、手軽に腕時計のイメージチェンジが図れると、人気のアイテムです。キャンパーも、このNATOベルトに換装する人が多くいます。シンプルでダークカラーが中心のキャンパーだけに、NATOベルトとの取り合わせによってはガラリとイメージが変わるかもしれません。
ラグ幅に注意
時計のケースとベルトが接続するでっぱり部分をラグと呼びます。このラグの間をラグ幅と言います。NATOベルトに交換する場合はこのラグ幅が適合しているかチェックする必要があります。それぞれに商品スペックにラグ幅が記載されていますので、NATOベルトを購入する場合は、ラグ幅をしっかりとチェックしてください。
NATOベルト
豊富なカラー展開が楽しいNATOベルトです。ラグ幅の設定は3種あり、キャンパーのモデルに合わせた選択ができます。きめ細かく編み込まれたナイロンベルトにより、付け心地の向上も図られています。
世界初の路面店が東京にオープン!
タイメックス初の路面店であり、フラッグシップショップの「TIMEX TOKYO」が原宿にオープン(2017年4月)しました。二階建ての広い店舗内には、国内で発売されたモデルの他、ショップ限定モデルや、時計以外のアイテムが展開されています。また過去の貴重なモデルの展示コーナーや、革ベルトにネームやメッセージを刻印するコーナーなどが併設されています。
東京都渋谷区神宮前6-9-13
営業時間:11:00-20:00(不定休)
電話番号:03-6427-6551
大量生産が生んだ不朽の名作
世界で初めて大量生産による懐中時計を製造した背景には、良質なものを広く一般の人々に提供したいというタイメックスの思想が感じられます。戦場という過酷な条件下で信頼できる腕時計という地位を確立した軍用時計が「キャンパー」となり、ファッションアイテムとして多くの愛用者がいることも、その思想があるからかもしれません。
キャンパーはシンプルでおしゃれ
Camper is simple and fashionable