登山初心者は、まずどんな装備を買えばいい?

登山を始めて、さあ、装備をそろえよう!と思っても、まず、何からそろえたらよいか迷いますよね。今回は、登山初心者が最初にそろえるべき登山の「三種の神器」と間違った買い物をしないためのポイントをご紹介します。
登山の「三種の神器」ってなに?

撮影:Maiko.W
登山で最初にそろえたい装備は、
「ザック(リュック)」、「登山靴」、「レインウエア」で、これらの登山装備を「三種の神器」と呼んでいます。
登山装備は最初からそろえなければだめ?

身を守ってくれる登山装備は、もちろんあるにこしたことはありません。しかし、高額な登山装備を買っても、一回限りで終わりでは、宝の持ち腐れになってしまいます。登山初心者は、今後も登山を続けるかどうか、まだわからない状態なので、まずは初心者向けの低山(高尾山など)で手持ちの物を試してみて、この先ももっと登山を楽しみたい!と思った人は、徐々に装備をそろえていきましょう。
「三種の神器」そろえると一体いくら?

登山靴が、だいたい2万円前後、レインウェアが上下で3~6万円(GORE-TEX®製 の場合)、30~35Lの登山用ザック(リュック)が2万円前後。トータル7~10万円程かかります。高額なので、購入するのはたいへんですが、数年使えることを考えると、買って損はないでしょう。
費用を抑えたい人は、レンタルという手も

登山道具は高い!という人は、登山装備をレンタルするという手もあります。また、買う前に試してみたいという人やたまにしか登山に行かない人にもおすすめです。
必要な道具を間違えないようにしよう!

登山初心者の買い物を見ていると、「その装備の買い方、まちがっている」ということもしばしば。例えば、やりたいと思っている登山スタイルが、日帰り中心の低山なのに、重い荷物を背負って縦走する用の登山靴を選んでいたり、登山をしたいと思っているのに、完全防水ではないレインウェアを選んでいたり。そんな間違った買い物をしないためにも、自分がどんな登山をしたいか、まずイメージしてから装備をそろえていきましょう。
失敗しない登山靴選びとは?

登山靴の種類は、大きく分けると3つあり、「ローカット」、「ミドルカット」、「ハイカット」があります。どの靴も、GORE-TEX® (ゴアテックス)など防水透湿性に優れた素材を採用し、靴底のグリップ力があるので滑りにくいのが特徴です。では、どんな登山スタイルがこの三つの靴にあてはまるのでしょうか。自分の登山スタイルを想像しながら靴を選んでみましょう。なお、登山靴を購入する際は、登山ショップに行き、店員さんにアドバイスをもらいながら実際にはいてみましょう。
【ポイント1】登山スタイルで靴を選ぶ!
■ローカット 
主に、高原や尾瀬の木道歩きなど高低差が少ない場所で使用するのに適しています。
■ミドルカット 
丹沢や奥多摩など日帰りの中・低山から、八ヶ岳やアルプスの1泊2日程度の山小屋泊まで対応できる登山靴です。靴底が柔らかく歩きやすいのが特徴で、汎用性が一番高く、初心者が買うのに最もおすすめの登山靴です。
■ハイカット 
岩場が出てくるアルプスの3泊以上のテント泊縦走などに適している登山靴です。足首をしっかり固定し、靴底も硬く、岩場のたち込みも安定しています。登山靴の中で最もしっかりしている靴です。
【ポイント2】ブランドの傾向

撮影:Maiko.W
足型が幅広だったり甲が薄かったり、人それぞれ形が違います。登山靴は、ブランドによって傾向があるので、いろいろ試しながら選んでみてください。
■日本人の典型的な足型(幅広甲高)の人は 日本人の足型を研究して作られているモンベル、キャラバン、シリオといった国産メーカーがおすすめです。初心者におすすめのラインナップもあります。
■欧米型の足型(幅が狭く、薄い)人は・・・ マムート、スカルパ、サロモンなどヨーロッパブランドがおすすめです。
登山靴を買った経験者の声・・・

撮影:Maiko.W
蒸れがひどかったので通気性も大事!
ミドルカットを通年使用。屋久島、高尾山、富士山、丹沢で使用
高尾山1号路ならスニーカーでもよかった・・・
幅広甲高の典型的な日本人の足型なので、モンベルの靴が合った
経験者がすすめるレインウエアとは?

山では突然の雨もよくあることです。身体が濡れて冷えると低体温症のリスクがあります。レインウェアは、休憩時のウインドブレーカーとしての役割もあるので、登山の必須アイテムです。登山をこの先続けたいと思うなら、GORE-TEX® (ゴアテックス)製などの完全防水&透湿性のあるレインウェアを選びましょう。デザインは、ポンチョ型ではなく、上下分かれているレインウェアを選びますが、メーカーによって、ポケットの位置やフードのデザインが異なるので、自分に合ったものを選びましょう。
経験者は語る、レインウェアのここがよかった

撮影:Maiko.W
尾根歩き中心なら、フードは、きゅっとしぼれるフィット感があるものがよかった。
夏の雨天時、レインウェアの内部は暑くて蒸れるので、脇下のファスナーが開けられるのがよかった。
軽くてコンパクトなレインウェアがパッキングしやすくてよかった。
岩場歩きを想定している人は、ヘルメットの上からフードをかぶれるのもポイント。
GORE-TEX® 素材のレインウェアを選ぶのが最も確実。
レインウェアのズボンは、登山靴をはいたままはくので、ファスナーが上までがばっと開くものが便利だった。
初心者におすすめのザックの大きさと機能とは?

軽いハイキングだと、普段使っているリュックで対応できますが、長時間歩く登山となると、荷物の重さが肩にかかり、次第に疲れてきます。登山を続けるならば、登山用のザックが必要です。登山用のザックは、腰ベルトや胸ベルトがあり、重さを分散するので、驚くほど快適です。
登山初心者におすすめの大きさとは?
日帰り低山、1泊2日の山小屋泊といった登山スタイルが多い登山初心者には、30~35Lの登山用ザックがおすすめです。登山ショップに行き、30~35Lのザックを探し、いろいろなメーカーの物を背負ってみましょう。
ザックの基本型は雨ぶた(リッド)があるもの
ファスナーで開閉するタイプもありますが、それだと荷物が多くなったときにファスナーがしまらない事もあります。登山用の基本型のザックは、雨ぶた(リッド)があるもので、筒状の袋のようなデザインです。雨ぶたには、行動食などすぐに取り出したい物を入れておきます。
経験者は語る、リュック(ザック)のここがよかった

撮影:Maiko.W
いちいち水筒を出すのがめんどくさい人には、ハイドレーションが収納できるものがおすすめ。
水筒を肩ベルトに取り付けられたり、ザック横にあるメッシュのポケットに入れられるものが便利。
腰ベルトにポケットがあると、飴やチョコレートを入れられるので、小腹が空いた時に、すぐ食べられるのでおすすめ。また、地図やカメラも入れられるので、ザックをいちいちおろさなくてもいい。
本体に直接アクセスできるファスナーがついていると、雨ぶたを開けなくてもザックの下の物がすぐに出せる。
背面がメッシュになっていると、蒸れにくいので快適。
背面の長さや形状が自分の背中と合っていることも大切!
登山装備、どこで買う?

登山装備は、専門の登山ショップで買うようにしましょう。以下は、主な登山・アウトドアショップです。経験豊かなスタッフがいるので、相談しながら選ぶことができますよ。
自分に合った登山装備を!

登山は、自然の中を歩く、とても気持ちのいいスポーツです。自分の登山スタイルに合った装備を見つけて、今年こそ山に行きましょう!
Find the tool to match with your hiking style!
自分の登山スタイルに合った道具を見つけよう!