エベレストにまつわる記録を打ち立てた人々
ここでは、数々の記録を打ち立てた人々を紹介していきます。
エベレストで初めてスキー滑降したのは?
プロスキーヤーで登山家の三浦雄一郎が、世界でもっとも高所からスキーで滑降した人物です。約8,000mのサウスコルからスタート、落石と硬い石が混じる斜面を滑ったが間もなく転倒、その記録は1分40秒でした。三浦の挑戦はカナダの映画関係者が映画化し、米アカデミー賞を受賞することになります。三浦雄一郎はその後、最高齢でエベレスト登頂を果たす大きな記録を打ち立てます。
初めて無酸素でエベレストを登頂したのは?
8,000m峰の登山は酸素ボンベの使用が当たりまえと言われていた中、ラインホルト・メスナー(画像)とペーター・ハーベラーがその常識を打ち破るエベレスト無酸素登頂に成功します。とりわけイタリアの登山家で冒険家のメスナーは、その後次々と無酸素による8,000m峰登頂を成し遂げ、世界14座の8,000m峰を全て登頂した初めての人物となります。まさに生きる伝説ともいうべき登山家です。
初めてエベレストに登った日本人とは?
日本人として初めてエベレストの登頂に成功したのは松浦輝夫と植村直己です。1970年5月11日のことでした。山頂を踏む直前に、先輩である松浦に植村が道を譲って先に頂上に立たせたという逸話があります。松浦輝夫はその後K2登山隊の隊長を務めたあと、本格的登山からは引退します。植村直巳はその後マッキンリー単独初登頂を成し遂げ、世界初の五大陸最高峰登頂者となります。
女性で初めてエベレストに登ったのは?
初めてエベレストの頂に立った女性は、日本の登山家、田部井淳子です。1975年5月16日のことでした。「女子だけで海外遠征を」を合い言葉に女子登攀クラブを1969年に設立した田部井は、75年エベレストを制覇します。その後は、1992年エルブルス山を登頂し、女性で世界初の七大陸最高峰登頂者となります。2016年惜しまれつつもこの世を去りました。
女性で最高齢のエベレスト登頂者とは?
実はこの記録も日本人が保持しています。2012年5月19日に渡辺玉枝が73歳で達成しました。これは、自身が10年前の63歳のときに打ち立てた女性最高齢記録を更新するものでした。山梨県富士河口湖町出身の渡辺は、現在でも富士河口湖町のネイチャーガイドや、富士登山ガイドを通し山登りの魅力を多くの人に伝えています。