《燃焼検証付き!!》ポケットサイズで使い勝手万能な「固形燃料」を徹底調査!

2022/02/21 更新

固形燃料は扱いやすくて軽く、ソロハイカーやULハイカーが使いこなしているイメージの人も多いと思います。自分なりに上手に使いこなせばとても便利な山ギアになること間違いなし。燃費の比較、活用術も紹介していますので購入検討中の方は是非この記事を参考にしてみてはいかがでしょうか!

林裕貴

制作者

ライター

林裕貴

登山歴20年以上。 東京から富士宮に移住し平日は在宅ワーカーとして東京の仕事をバリバリこなしながら、富士山と南アルプスを眺める暮らし。 日本山岳会に属しながらもゆるゆるULハイカーで、 夏山も冬山もどちらも大好きで休日は基本山の中で過ごしています。 種目:ハイキングはもちろん、クライミング、アイスクライミング、バックカントリーにも挑戦中 好きな山域:ロッククライミング、アイスクライミング、ハイキングが楽しめる山のテーマパーク八ヶ岳全域が特に好き

林裕貴のプロフィール

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アイキャッチ画像撮影:筆者

軽量化対策に最適な固形燃料

トレイルランナーの背中
出典:PIXTA
軽量化が得意なソロハイカーやULハイカー、トレイルランナーなどのスタイルの人たちによく使われている固形燃料。ポケットサイズの燃料ながら、お湯を沸かしたり調理に使われたりと、登山中のコーヒーやカップラーメン、フリーズドライなどの軽食用に多く活用されています。

固形燃料料理
出典:PIXTA
山飯を効率的に作りたい人には、ガスと併用で固形燃料を使っている人も。色々なスタイルの人に幅広く使われている固形燃料は、とっても便利そうですよね!

とにかく軽量&経済的!いざという時に役に立つ固形燃料

固形燃料PKG
撮影:筆者
固形燃料の大きなメリットはやはり、
①軽い・コンパクト
②簡単に手に入る&初期導入費が安い
という点。まずはそのメリットについて詳しく見ていきましょう。

①とにかく軽い!

重さ比べ
撮影:筆者
登山で使われるOD缶&バーナーセットは、ガスの残量にもよりますが500g以上はしてしまうものが一般的。
一方、固形燃料と一緒に使うポケットストーブでは、その日に使う燃料だけなので約135g程度と大幅な軽量化が可能です。

救急セット
撮影:筆者
また、軽いため常時ザックに入れても気にならず、いざ火が必要という時に使えるお守りグッズにも。山での不測の事態に備え救急バックに入れている人もいたりと、一つ火が起こせるものがあるだけで安心感はありますよね。

(※固形燃料は時間とともに蒸発し小さくなるので、たまに取り替えましょう。また、密閉できる袋に入れると長持ちしやすいです)

②簡単入手&初期導入費が安い!

バーナーorコンロ代燃料代初期導入費合計
OD缶5,000~14,000円前後 500円前後 5,500円〜14,500円前後
固形燃料400円〜800円程度100円〜500円程度 500円〜1,300円前後
 

登山用のガスとバーナーを揃えようとすると、やはり初期導入費は高くなってしまいます。一方、固形燃料はコンロが安価なものが多いため、手を出しやすい価格帯。
さらに購入できる場所も、固形燃料は身近にある100円ショップで購入できます。前日の準備中に「ガスの残り少なかった!どうしよう…」という時にも、近所の100円ショップで購入可能なのは、大きなメリットです。

もちろん、ガスに比べてデメリットも

固形燃料には、当然デメリットもあります。

①風に弱い

強風NG
出典:PIXTA
少しでも風の影響を受けると、炎が鍋からずれたり火力が弱くなってしまい、お湯が沸騰する前に燃料がなくなってしまうことも。風への対策は必須です。

②火力が弱い

火のUP
撮影:筆者
ガスに比べて火力が弱く、根菜やお肉など、大量の具材を煮込むのは難しい固形燃料。さらに寒い時季は水温が低すぎてお湯が沸騰しないことも。

しかし、このようなデメリットを知った上でシーンに合わせて正しく使えば、固形燃料はとても便利なギアとなります。

固形燃料の使い方

固形燃料は、正しく使わないと本来のパワーが引き出せなかったり火事の恐れもあるので、取り扱いは十分に注意が必要となります。

ポケット簡易コンロを使用

簡易コンロ
撮影:筆者
固形燃料はポケット簡易コンロにと一緒に使います。サイズや種類が様々ありますが、縦7.4×横9.6×高2cm程度のサイズが一番使いやすくおすすめ。ソロでちょっとしたお湯を沸かしたい時やメスティンでお米を炊きたい時にピッタリ収まるサイズ感になっています。

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撮影:筆者
カセットの開き方の角度でお鍋のサイズに合わせて使うことができます。


耐熱物を必ず敷く

木の板
撮影:筆者
ポケット簡易コンロは、テントや机の上など熱に弱いところでは下が焦げてしまう可能性があります。耐熱シートやステンレス製のテーブル、またはそれに変わるものを必ず敷いてください。

メスティンにしまえる木の板
撮影:筆者
筆者は100円ショップに売っていた木のまな板が売られていたりするので、鍋敷きとして利用しています。メスティンに入るサイズなのがとっても便利!

風防で囲う

風防
撮影:筆者
デメリットでも説明したように、固形燃料は風にとても弱く、外で使用する場合は風防の利用がおすすめ。風防は100円ショップでも購入できますし、ポケット簡易コンロと風防がセットになって販売されているものもあるので要チェック!
■風防付きのカセットコンロ

Neelac 簡易風防付ポケットストーブ メスティンに傷が付かない収納袋付 固形燃料 ストーブ ミニコンロ

Neelac 簡易風防付ポケットストーブ メスティンに傷が付かない収納袋付 固形燃料 ストーブ
大きさ(収納時) 9.9cm×7.7cm×2.1cm
(使用時) 9.7cm×7.7cm×5.5cm 1

種類による違いを比較!

いろいろな固形燃料がある中で、ここでは有名な3社のそれぞれの重さや燃費・火力の違いを紹介!是非購入の参考にしてみてください。

固形燃料はタブレットタイプとカップタイプ

 

検証用固形燃料
撮影:筆者
固形燃料には一般的に、白いタブレット型と、旅館でよく見るような青いカップタイプがあります。

今回紹介するのは以下3種類。

①タブレット型:軍隊も使っているEsbit(エスビット)社のミニタリー用14g

Esbit(エスビット) ポケットストーブミリタリー(固形燃料14g×6個付)

◆商品名:Esbit(エスビット) ポケットストーブミリタリー(固形燃料14g×6個付)
原産国:ドイツ サイズ:収納時10cm×7.7cm×2.3cm
本体重さ:85g 固形燃料重さ:84g
付属固形燃料:14g×6個 素材:亜鉛メッキ鋼/燃料ヘキサミン


②青色のカップタイプ:ニイタカ社のカエンニューエースE 25g

固形燃料 カエンニューエース 25g 20個 セット

固形燃料 25g
燃焼時間25g(18分30秒〜25分
素材 メタノール


③青色のカップタイプ:ダイソー社のダイソー25G

それぞれの違いを検証していきたいと思います。

火力と燃費の違い

温度計
撮影:筆者
同条件下でお湯が沸く時間を計測しました。

場所:室内(無風)
気温:24.4〜26.5℃(室温)
水温:15.9〜17.7℃(常温)
分量:180ml

※ガス缶は開始と終了でガス缶の重さを計測、使用したガス量にて算出 ※金額はメーカーサイトやAmazon価格を参照し算出 ※沸騰燃費:固形燃料は1個が燃え尽きるまでで算出

ー沸騰(100℃)になるまでの時間と燃費ー


メーカーイワタニ

(ノーマルガス缶)
エスビット

(ミニタリー用14g)
ニイタカ

(カエンニューエースE 25g)
ダイソー

(ダイソー25G)
沸騰時間3分04秒5分13秒8分35秒7分22秒
沸騰燃費約¥11約¥100約¥24約¥37
燃焼時間13分57秒25分13秒27分10秒
お湯が沸騰するまでの時間はガス缶が一番早いですが、固形燃料だけを見るとエスビットが最速。燃費を考えるとニイタカが良い結果となっています。

総合評価

燃え方比較
重さも比べ総合的にどれが使いやすいのかをまとめてみました。

ーサイズ・重さ・価格ー


メーカーイワタニ

(ノーマルガス缶)
エスビット

(ミニタリー用14g)
ニイタカ

(カエンニューエースE 25g)
ダイソー

(ダイソー25G)
沸騰時間3分04秒5分13秒8分35秒7分22秒
沸騰燃費約¥11約¥100約¥24約¥37
燃焼時間13分57秒25分13秒27分10秒
重さ 375g44g(3パック)24.7g27.4g
軽量、安さを一番重視するのであればニイタカが一番良い結果になりました。
エスビットは沸騰までの時間が早く、時間を節約したい人にはおすすめですが、単価がとても高いのがデメリット。近くにダイソー等の100円ショップがある人にとっては手軽に手に入れやすい100円均一の商品も使い勝手が良いと言えます。

エスビットを使用する場合の注意!

シエラカップスス汚れ
撮影:筆者
エスビットは、使用後は鍋の底が汚れるので注意が必要です。ウエットティッシュで拭き取ればある程度キレイになりますがススは若干残るのでお気に入りのギアで使う際はご注意ください。また保管時や燃えている時の特有の匂いもあり、気になる人もいるかもしれません。

固形燃料の活用術

いろいろなメリット・デメリットがある固形燃料ですが、筆者が実際に山で使う時の活用術を紹介します!

ソロカフェ

固形燃料でお茶を沸かす
撮影:筆者
■ちょっと山頂で温かい飲み物だけ【軽量活用】

ソロでちょっと温かい飲み物を飲みたい時にはとっても便利。シエラカップに1人前の水を入れて固形燃料の上に乗せ、ティーバックやコーヒー粉末を入れるだけでケトル不要で温かい飲み物が飲めます。低山ハイクや、荷物をデポしての山頂アタックの時にも大活躍します!

ソロご飯

米を炊く
撮影:筆者
■ご飯1合炊き【軽量活用】

放ったらかしで固形燃料1個(20分加熱)でメスティンご飯1合分の炊飯が可能。

水に浸したお米をメスティンに入れ、固形燃料の上に置いて加熱、燃料が切れてから15分間タオルに包んで蒸らせば炊きたてのご飯を作ることが出来ます。途中火を調整したり、炊きあがりの時間を確認しなくても良いので調理中もゆっくり過ごすことが出来とても便利です。

詳しいお米の炊き方についてはこちらの記事もチェック!


    本格ヤマメシ

    本格山飯
    撮影:筆者
    ■山で2コンロ!おかずも一緒につくる【効率活用】

    ガスと固形燃料を使うことで2コンロ体制で山飯を作ることが可能。上記で書いたようにお米はコンロに掛けている間は放置できるので、別途持ってきたガスコンロで火力の必要なおかず作りに集中できます。ご飯を炊きあがってからおかずをつくるよりは効率的に山飯が作れます。

    固形燃料を持って山へ行こう!

    風防とコンロ
    撮影:筆者
    ガスと比べて火力は弱いものの、とっても軽くちょっとした時にさっと取り出せてお湯を沸かせる固形燃料はとても使い勝手が良いギア。筆者はここ2〜3年固形燃料でいろいろな山でお米を炊いたり、コーヒーを飲む時に使っています。
    風が強い日や雪山では使えないのデメリットがありますが、夏の登山などでは大活躍!比較実験表を参照して自分にあった固形燃料を手に入れ、荷物軽やかにより山を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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