大山(おおやま)はこんな山
標高 | 山頂所在地 | 山域 |
1,252m | 神奈川県 | 丹沢山地 |
神奈川県、丹沢山地の東端に位置し、伊勢原市・秦野市・厚木市にまたがる三角の容姿が美しい山、大山。標高1,252メートルながら、ケーブルカーで山の中腹700mまで行くことができ、そこから1時間30分ほどで山頂まで行けることから、ファミリーや初心者にも人気の山です。
ちなみに、鳥取県にも同じ漢字で「大山」がありますが、こちらの読み方はだいせん。
大山の頂上には阿夫利(あふり)神社の本社、中腹に阿夫利神社下社が鎮座。
古くから親しまれている歴史のある山で、観光も兼ねた参拝「大山詣り」は江戸時代に大流行したとされています。
美しい紅葉と、登山初心者でも安全に楽しめる登山コース
大山は神奈川県有数の観光地で、紅葉の見どころとしても有名。見ごろは11月中旬から下旬。この時期は多くの観光客が訪れます。
中腹までケーブルカーを使えば山頂までの登山時間は1時間半ほど。登山道も整備されているので、登山初心者でも頂上まで登りやすい山です。
丹沢・大山の天気と地図はこちら!
気軽に登れる大山ですが、標高は千メートル超え。登山の前は天気をチェックしましょう。
地図の確認も忘れずに!
いざ山頂へ!おすすめ登山コースはこちら
初心者でも楽しめるコースから、たっぷり山歩きを楽しめるコースまで、見どころ豊富な大山の登山コースを紹介します。
①まずは王道!大山ケーブルを使うメインコース
②ケーブルカーを使わずじっくり女坂コース
③ヤビツ峠から登る、眺望と静かな山歩きを楽しむコース
①まずは王道!大山ケーブルを使うメインコース
最高点の標高: 1243 m
最低点の標高: 673 m
累積標高(上り): 626 m
累積標高(下り): -626 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:3時間10分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
ケーブルカーで中腹の阿夫利神社下社まで。そこから表参道で頂上を目指し、見晴台経由で下山する周回ルートです。
ケーブルカーを降りたところに阿夫利神社下社が。ここから登山スタートです。
最初の分岐を左側に進むと表参道ルート。階段も多く急な坂道が続くので、ゆっくり登っていきましょう。
登山道には「夫婦杉」「ぼたん岩」「天狗の鼻突き岩」などの名所も。山頂まで「丁目」表示があり、28丁目が山頂です。
20丁目の富士見台からは富士山が顔を出します。
25丁目の分岐を右方向へ。最後の登りはやや急ですが、分岐から15分程で頂上です!
登り切った山頂は展望がよく、関東平野を見渡す絶景!相模湾に浮かぶ江の島もよく見えます。
山頂は広く、売店もあります。そして、大きな鳥居と阿夫利神社本社の姿も。お気に入りの場所を見つけて景色を眺めながらゆっくり休憩しましょう。
周回コースで阿夫利神社下社まで戻れるので、下りは左側の雷ノ峰尾根へ進みます。
1時間ほど下ると東側に視界が開けた見晴台に。こちらも絶好の休憩ポイントです。
見晴台の次は、二重神社と二重滝が見えてきます。見どころが多く、飽きることなく歩ける大山登山道。
ここまで来ると阿夫利神社下社はもうすぐです。
②ケーブルカーを使わずじっくり女坂コース
最高点の標高: 1243 m
最低点の標高: 332 m
累積標高(上り): 974 m
累積標高(下り): -974 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:4時間20分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
阿夫利神社下社までは登山道も整備されているので、ケーブルカーを使わずに登ることも可能。
コースは比較的緩やかな女坂と、急な男坂があり、女坂の途中にはお寺などの観光ポイントも。大山の魅力をたっぷり味わえるコースです。
ケーブルカーに乗らずに先へ進むと、女坂と男坂の分岐が。どちらへ進んでも阿夫利神社下社の手前で合流します。
今回のルートはケーブルカーの左側を歩く女坂へ。女坂には「大山寺」や「女坂の七不思議」など、見どころがたくさんあります。
七不思議は立て看板があるので、じっくり見て登るのも楽しそう。
女坂の途中にあるのは大山寺。大山寺の紅葉は見ごたえがあります。
男坂と合流し、阿夫利神社下社に到着。ここから山頂まではケーブルカー利用のコースと同じです。
下りは左側へ分岐する男坂へ進んでみましょう。
女坂のような寄り道ポイントは無く、急な石段をひたすら下ります。
ケーブルカーの運行時間は9時から17時台まで。運行時間外や混雑時、山歩きをもっと楽しみたい時はケーブルカーに乗らずに女坂や男坂を歩いてみてはいかがでしょう。
③ヤビツ峠から登る、眺望と静かな山歩きを楽しむコース
最高点の標高: 1243 m
最低点の標高: 673 m
累積標高(上り): 572 m
累積標高(下り): -628 m
- 【体力レベル】★☆☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:2時間45分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
大山ケーブル駅から登るルートが一般的ですが、大山はヤビツ峠からも登ることが出来ます。ヤビツ峠から登り、見晴台経由で阿夫利神社下社に下りるコースを紹介。
ヤビツ峠からイタツミ尾根を登ります。
西側が開けた場所からは丹沢主脈の山並みや富士山を望むマウントビュー。
表参道の25丁目に合流。ここからはメインコースと同じコースで頂上へ。
賑やかな表参道コースと異なり、ヤビツ峠から登るコースは丹沢の山深さを感じながら静かな山歩きが楽しめるコースです。
大山の観光名所もチェック!
一年中多くの観光客が訪れる大山の、登頂以外の見どころを紹介。
登山の最中に寄り道も!
阿夫利神社下社
上でも紹介した阿夫利神社。ケーブルカーを降りるとすぐに下社なので観光で訪れる方も多く、近年ではパワースポットとしても有名。
登山の安全を願ってお参りする姿も多く見られます。
下社の標高は約700メートル。ここからでも眺望は抜群です。
大山寺
女坂にある大山寺は、ケーブルカーの途中駅を利用しても寄ることが出来る観光スポット。
厄除けや幸運祈願で土器を投げる「かわらけ投げ」を体験できます。
こま参道
駐車場やバス停からケーブルカーの駅までの間には、風情のある商店が並んでいます。
お土産物屋さんやおとうふ屋さんが軒を連ねるノスタルジックな参道への寄り道も楽しみのひとつ。
大山ケーブルまでのアクセス
大山は首都圏からのアクセスが良く、公共交通機関を使っても日帰りが可能です。
電車とバス
登山口でもある大山ケーブルまでの最寄り駅は小田急線の伊勢原駅。
駅からは北口4番乗り場発、神奈川中央交通バス「大山ケーブル」行きに乗り約30分です。
ゴールデンウィークや紅葉のシーズンはバスの乗車待ちが発生することもあるので、時間に余裕を持った行動を。
神奈川中央交通|大山ケーブル行 時刻表
バスと電車が乗り降り自由、大山ケーブルもセットのお得な切符も発売されています。
丹沢・大山フリーパス
マイカー
東京方面からは新東名を利用し、伊勢原大山インターからは約10分。
東名高速利用の場合は厚木インターもしくは秦野中井インターから約40分です。
周辺には市営と民間の有料駐車場が点在しており、近い駐車場は早い時間に満車になります。
また、観光シーズンや週末は周辺道路も混雑するのでこちらも時間には余裕を。
ヤビツ峠へのアクセス
ヤビツ峠へは小田急線の秦野駅から神奈川中央交通バスが走っていますが、便は少なめ。
秦野駅4番乗り場発ヤビツ峠行
ヤビツ峠発はこちら
神奈川中央交通|秦野駅行 時刻表
平日は特に少ないので注意が必要。
バス利用の場合の下山は、今回紹介した大山ケーブルへ下るコースをおすすめします。
マイカー利用ならピストンも安心。
東名高速「秦野中井」ICから県道704号経由で県道70号秦野清川線へ。
大山詣りに出かけてみよう!
各コースは個性的で、歴史や文化を感じられる名所も多く見どころはたくさん。ケーブルカーを使って気軽に、麓から登れば登頂の達成感も。
東京近郊で本格的な山歩きを楽しめる大山。コースを決めて、いざ大山詣り!