登山中に出会ったらどうする?覚えておきたい猿の生態クイズ!

山では様々な生き物に遭遇します。その中でも比較的身近なのが猿。登山者に人気の丹沢でも多く目撃されています。意外と知らない猿の生態、もしもの時に備えて猿の生態と対策をしっかり覚えておきましょう


出典:丹沢自然学校

c1574b0fa5c140cc4d08672d69dac08b撮影:セルズ環境教育デザイン研究所
西海太介(通称うみ先生)。高尾山ビジターセンターの自然解説員、横須賀市内の公園所長などを経て、より多くの方に生き物の面白さや、危険などを伝えるべく独立。YAMA HACKの読者のみなさんに危険生物をはじめ、山で出会える生き物全般の”誰かに話したくなる雑学”を、不定期でお届けします!知ればもっと山が登山が楽しくなる!最後の”うみ先生の独り言”も必見です。

年間を通じて人気の丹沢。現在約10群の群れが確認されている

%e7%8c%bf10出典:好日山荘
全国に猿は生息していますが、その中でも登山者に人気の丹沢では、平成27年の神奈川県・環境農政局水調べでは、大山群や丹沢湖畔をはじめ約10群が生息していると言われています。もし登山中に出会ったらどうすればいい?もしもの時の対応方法と、サルの生態をクイズ形式にまとめたので、山に行く前にしっかりおさらいしておきましょう!

登山者必見!サルの生態、いくつ答えられる?

質問1:サルは国内に何種類いる?

%e7%8c%bf2正解:一部の外来種を除き、日本にもともと住むサルの仲間は、野生ではニホンザルの1種のみです。屋久島に生息するヤクシマザルもニホンザルの亜種なので、種類としては同じです。ニホンザルは、世界中で最も北側に生息するサルとして、貴重な存在でもあります。

質問2:ニホンザルの外見の特徴は?

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出典:大牟田市動物園
正解:
ニホンザルは、長い薄茶色の毛をもち、顔やお尻には毛がなく、ピンクや赤っぽい色をしています。顔の色は若者だと白っぽいですが、大人になるにつれて赤くなる性質があり、真っ赤になれば繁殖期です。体は雄の方が大きくなります。

質問3:ニホンザルの群れって、大体何頭くらいなの?

%e7%8c%bf4正解:群れは、複数のオスと、そのオスの5倍程度までの数のメスで構成されています。群れにいる頭数は、10頭にも満たないものと100近いものまであるようですが、調査された例では、平均40頭ほどというのが多いようです。


質問4:ボス猿の特徴は?

%e7%8c%bf5正解:実は、かつての研究者の調べでは、「野生のニホンザルには、群れを統率する“ボスザル”は存在しない」と考えられています。サルには“順位制”といってエサを食べる優先順位が決められた制度を持っていますが、飼育下の狭い環境とは違って、自然界では優先順位トップの個体とは別の場所で食べればいいだけなので、ボス的なふるまいにはならないようです。

質問5:繁殖期はいつごろ?

%e7%8c%bf6正解:ニホンザルは秋から冬にかけて交尾をします。妊娠期間が半年ほどなので、寒くない春から夏に産むためのうまいシステムでなのでしょう。オスもメスも特定の相手と交尾するわけではなく、複数の相手と交尾します。そのため、メスも、どのオスの子供かはわかっていないでしょう。

質問6:活動時間って、何時頃?

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出典:GRAGG
正解:ニホンザルは、人と同じく、昼間に活動する生き物です。日の出から日没までが彼らの活動時間ですが、早朝と夕方は、エサを食べるピークの時間帯となっているようです。

質問7:サルの好きなものや、コトは?

%e7%8c%bf%ef%bc%98正解:サルは私たちに近い存在なので、比較的似たような行動をとることが観察されています。例えば、サルの女の子は、ヒトの「おままごと」に相当するような、他の赤ちゃんの世話をするような行動だったり、男の子はプロレスごっこをするなどの行動が観察されます。美味しいものも大好きです。だから、餌付けは、人馴れさせてしまう、大変危険な行為と言えます。

質問8:サルの苦手なものや、コトは?

%e7%8c%bf%ef%bc%99正解:これも人と同じで、彼らにもトラウマとなることがあるようです。例えば、私たちもいろいろな恐怖体験がありますよね。他の生物との恐怖体験などもそれにあたります。サルは記憶力が極めて良いので、こうした様々な恐怖体験は苦手で、しっかり記憶しているようです。


質問9:どんなところに寝泊まりするの?

%e7%8c%bf11正解:季節ごとに応じて臨機応変に変えているようです。例えば、春は食べ物が多い場所、夏と秋は気温や風が安定したところ、冬は谷間の風が入り込みにくいところに寝泊まりをする行動が、過去の調査研究で観察されています。

質問10:登山中、サルと遭遇!どんな対応をすればいい?

%e7%8c%bf11まず、エサをあげるのはご法度です。サルの社会では弱いものが強いものに対して食べ物を譲りますので、食べ物を渡すということは人馴れさせる危険行為です。目を合わせないようにして、そのまま立ち去りましょう。

うみ先生の独り言~ヒトは”情”を発達させた生物?!

%e7%8c%bf12ヒトという動物は、“情”を発達させた、なんて言われることがあります。感動したり、慈しんだり、恋心をもったり…。砕いていえば、弱きものを助けたり、可愛がったりする、そんな性質もここから来ているのかもしれません。ただし、ヒトと野生生物の関係では、このヒトの習性が逆手に出ることもあります。野生生物への餌やりはある意味、典型かもしれません。%e7%8c%bf1ついつい餌をあげて、寄ってきてくれたらとても可愛い…!僕もそんな気持ちになるときもありますが、むやみな餌やりは、人馴れすることによトラブルの元です。しまいには、交通事故や射殺など、彼らにとってマイナスとなることもある…。野生生物への本当の愛情は、厳しく餌を与えないことが、お互いにとって良いことです。

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西海太介
西海太介

・玉川大学卒 ・元 東京都高尾ビジターセンター 自然解説員 ・元 横須賀市くりはま花の国 副所長 ・元 横須賀市ペリー公園所長 2009年から自然ガイドとして携わり、述べ30,000人以上に対し、自然解説を行ってきた。そんななか、過去に不注意により発生したハチ刺傷事故を受けて、ハチ・ヘビ対策を強化・研究。 同時に、都市公園の所長・副所長を務める中、野外指導者側の自然生物に対する”誤解のない知識・理解”の必要性を痛感し、現在はフィールドワーカーや学校の先生のための「”ハチ””ヘビ”危険生物対策講座」のほか、児童向けの専門的な「生物学習教室」なども開講、指導。『知的な自然教育プロの養成専門所』として、当所を運営する。

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