役立つ観天望気10選!雲を見て天気を判断しよう!

観天望気とは雲や自然現象を見て気象を判断することです。登山やハイキングでは、天候は重要なポイント。今、最も信頼される山の天気情報を提供している猪熊隆之氏監修のもと、雲を見て悪天を予測する観天望気をご紹介します。大雨や雷を起こす要注意な雲もあるのでぜひ登山に役立ててください。


アイキャッチ画像出典:GANREF

観天望気とは?

観天望気は登山で役立つ登山をするときに、最も気になるのが山の天気。楽しい登山でも雨だったら台無しなうえ、危険度が増します。

そんな時、雲を見て天候を予測できたらいいですよね!雲の様子や自然現象で天気を予測するのが「観天望気」です。今回は山で役立つ悪天を知らせる「雲」の観天望気をご紹介します。

まずは雲の種類をご紹介!

種類が多い雲

出典:雲の種類

雲には、大きく分けると「層」と「積」という2種類の雲に分けられます。「層」はなめらかで一様に広がる雲で、「積」とは塊状の雲のことを言います。山で注意する雲は「積」と言われる雲の方です。では実際に、悪天の兆しである雲を見ていきましょう。

観天望気1:巻層雲から巻積雲に変わったら注意!

【巻層雲】

日暈の観天望気

出典:ウィキペディア

巻層雲は、全空を覆うように現れるうすい雲。この雲が太陽や月にかかると暈(かさ:光の輪のようなもの)ができることがあります。この巻層雲が巻積雲(うろこ雲)に変わっていくと天気が崩れる傾向です。



【巻積雲】

うろこ雲の観天望気

出典:雲の種類

巻積雲は、上空7000~8000mの高いところに出現する秋を象徴する美しく純白のうろこ状の雲です。空気が乱れている状態で発生するため天候悪化の前兆を示します。

少ない巻積雲が短時間で全空を覆うようになったり、塊が大きくなって低くなってきたら悪化の兆しです。

観天望気2:登り竜の雨巻雲

観天望気、雨巻雲写真提供:猪熊隆之

巻雲には2種類あって、雨巻雲と晴巻雲があります。どちらかを判断するのはなかなか難しいのですが、上の写真は雨巻雲で、山(蓼科山)の上にある雲が登り竜のように天に向かっているのがわかります。このような巻雲が現れると、天気が崩れていくことが多いです。

観天望気3:高積雲(ひつじ雲)が増えてきたら注意!

ひつじ雲の観天望気

出典:山の天気情報/ヤマテン

高積雲(ひつじ雲)は巻積雲(うろこ雲)のひとつひとつの雲の塊が大きくなり、雲の底が灰色っぽくなってきた状態です。巻積雲と同様に、空気の状態が乱れているときに現れるので、全天に広がっていくときは要注意です。

【高積雲と巻積雲の違い】

.巻積雲の方が純白で影がない

.雲の塊が巻積雲の方が小さい

.雲底に陰影がなく巻積雲のほうが高い位置に出現

 

→まだまだあるよ恐い雲


観天望気4:強風の証、レンズ雲(笠雲)

レンズ雲の観天望気

出典:ウィキメディア

レンズ雲は巻積雲、高積雲、層積雲、高層雲などに見られ、上空の風が強いときに現れます。このような雲が現れるときは、山の上部では風が強かったり、天気が崩れることが多くなります。

必ず、登山口で空をチェックして、レンズ雲が出ていないか確認しましょう。山の上にこの雲ができるときは笠雲と呼ばれ、やはり強風や悪天の兆しとされます。

観天望気5:雨の前触れ、ちぎれ雲

ちぎれ雲の観天望気

出典:山の天気情報/ヤマテン

雲がちぎれたような形をしているときに呼ばれる雲で、特に暗灰色の雲の下にできている雲は、雨の前触れです。速いスピードで流れ、形が激しく変わるときは、雷雨や突然の天候変化に注意が必要です。

観天望気6:高層雲とのサンドイッチ型現象

サンドイッチ型の観天望気

出典:山の天気情報/ヤマテン

全空を覆い、すりガラスをかざした時のような高層雲と、下にある層積雲が発達し上へあがってくるような時のサンドイッチ状態では、数時間後に雨になることがあり天候悪化はほぼ確実。


観天望気7:最も危険な雲、積乱雲

積乱雲の観天望気

出典:ウィキペディア

いわゆる「入道雲」と言われる雲。積雲が、大気の不安定な状態で上空にどんどん成長し、上部が氷点下の高いエリアに達し積乱雲になると、落雷や大雨、突風、雹などの激しい気象現象をもたらす、もっとも危険な雲です。

風上側にこのような雲が発達するときや、周囲で入道雲が次々と発達していくときは、すぐに少しでも安全な場所へ避難を。

観天望気8:要注意!かなとこ雲

かなとこ雲の観天望気

出典:ウィキペディア

入道雲(積乱雲)がもっとも発達した状態。頂上部分が広がって平らになっている雲で、金属加工を行う際に用いる作業台のかなとこ(金床)に似ていることから名づけられました。

発達した積乱雲の上にできるので、雷や突風、強雨に要注意の雲です。積乱雲もかなとこ雲も落雷の可能性があるので、稜線上にいる時など危険なので早く避難しましょう。

観天望気9:典型的な雨雲、乱層雲

乱層雲の観天望気

出典:ウィキペディア

低い場所の空全体を覆い、一様に灰色をした。雨雲または雪雲とも呼ばれ、雨や雪をもたらす典型的な雲です。

観天望気10:ブロッケン現象

ブロッケン現象の観天望気

出典:ウィキペディア

ブロッケン現象は、背後の太陽の光が影を雲海に映し、空気中の霧の粒によって光が散乱し光の輪ができる現象です。
朝のブロッケン現象=悪天の兆し → 理由は、東に太陽があり西に雲がかかっている状態で西から天気が崩れるということからです。

夕方のブロッケン現象=好天の兆し → 理由は、西に太陽があり、東に雲がかかっている状態で大気が安定しているからです。

※観天望気のみで天気を予想するのは、初めはとても難しいので、天気図や衛星画像を併せて確認すると、より精度があがります。また、山岳気象情報のサイトなどを参考にするのも良いでしょう。

監修・参考サイト:猪熊隆之/山の天気情報ヤマテン

→次はもっと観天望気に詳しくなりたい人へ


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山の天気情報を提供している猪熊隆之氏

出典:山の天気情報/ヤマテン

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空を眺めて・・・

観天望気で楽しい登山を雲にはいろんな種類がありますね。覚えるのも大変ですが、登山やハイキング中に意識して空を眺めて天気を判断してみて下さいね。

Look up the sky!!

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