プロに聞く!”夏の丹沢登山”の 虫対策とは

夏に丹沢に登るぞ!という方もきっと多いはず。そこで知っておきたいのが、虫対策。生き物のプロ、うみ先生に夏の丹沢で出る虫と対策を教えてもらいました!うみ先生の独り言では、丹沢でも見かけることの多い”シカ”の面白いお話の動画を公開!


うみ先生教えて!夏の丹沢にいる虫、どう対策したらいい?

うみさん1西海太介(通称うみ先生)。高尾山ビジターセンターの自然解説員、横須賀市内の公園所長などを経て、より多くの方に生き物の面白さや、危険などを伝えるべく独立。YAMA HACKの読者のみなさんに危険生物をはじめ、山で出会える生き物全般の”誰かに話したくなる雑学”を、不定期でお届けします!今回は夏の丹沢で出る害虫と、その対策方法をご紹介!

”夏の丹沢” で出る害虫TOP3

第3位 メマトイ
メマトイの画像
出典:Wikispecies
丹沢に限りませんが、よく山道を歩いていて目の周りを飛び回るハエみたいなやつ、いますよね。あれがメマトイで、まさしく「目の周りを纏うように飛ぶ」ことからそう呼ばれているハエの仲間です。
涙の画像

寄ってくる理由については諸説ありますが、涙をなめるのは間違いないようです。人の涙にも栄養があるので、彼らにとってはおいしいゴハンの一つです。黒くて光るような物に近づいてくるので、カメラのレンズなどでも寄ってきます。センチュウによる感染症を引き起こした例もあるようですが、そんなに神経質になる必要はないでしょう。

気になる対策方法は?!→


対策方法は?
ハッカ油の画像
出典:Amazon
対策としては、ハッカ油を利用した虫よけスプレーなどが効果的と言われていますので、それを帽子の唾につけておくと、目の周辺に近づいてきにくくなる効果が期待できます。また近づいてきてうっとうしいときは、払ってしまいましょう。ハチではないので振り払っても問題ありません。


※ハッカ油スプレーの作り方※
・ハッカ油(20~40滴:虫除けの効果を上げたい場合、濃度を上げる)
・精製水(90mL)
・無水エタノール(10mL)
・スプレー容器
これを混ぜて振ったら完成!使用期限は約1週間。肌に吹きかけたり、帽子の唾にふきかけて使いましょう

第2位 クロスズメバチ
クロスズメバチの画像

黒くて小さなスズメバチです。ジバチと呼ばれ、ハチノコの甘露煮として食用としても利用される種類です。スズメバチの中ではおとなしい性質ですが、土の中に巣を作るため、地上から巣を見つけるのは困難です。巣を刺激してしまうような事故は、登山道を外れて歩いたりしなければ基本的に心配はないと思います。

ただし、柵の上やベンチの上、お弁当のタイミングには気をつけてください。黒くて小さいので見過ごして「手をついたら、そこにハチがいて刺された」だったり、「お弁当に飛んできて刺された」なんて例が、私の知る限り、意外と多い事故例でした。

対策方法は?
登山中に腰を下ろす人

対策法としては、とにかく手をつくとき、腰を下ろす時にはしっかりハチがいないかを確認するとともに、お酒も含めてニオイの強いものを避ける、飛んできたときは刺激しないなどの対策が何より大切です。

実はこれからが活発?!第1位は?→



第1位 ヤマビル
ヤマビルの画像

出典:PIXTA
丹沢の代表的なやっかいものと言えばヤマビルですね。主にシカの分布域に重なって分布しています。ミミズやゴカイと同じグループの動物(環形動物)で、湿ったところを好むため、雨の日や雨の降った次の日などには注意が必要です。さらに、環境文化創造研究所の調査によると、9月前後は仔ヒルの数が年間で最も多くなる時期であるとも報告されています。
対策方法は?
ヤマビル対策スプレーをかけている画像
出典:テクノ株式会社
足下から上がってくることが多いので、対策用のヒル除けスプレーをつけ、スパッツをつけるのも一つの対策になります。万が一吸われてしまったときは、塩をかけましょう。

ヒルには、マヨネーズをかけるのも効果的?!

万が一吸われてしまったときは、塩のほか、マヨネーズをかけるという方法もあります。これでヒルを埋めるようにすると、苦しくて離れていくのです。マヨネーズはカロリーが高いので、万が一の時の栄養分や、山ごはんのアクセントとしても使えるので小さなボトルに詰めてザックに入れておくのもありかもしれません。詳しいヒル対策はこちらから

最後は、八ヶ岳で撮影したシカの面白いお話です。音声ありで見てみよう!→


うみ先生の独り言~シカの歯って面白い!~

シカ前回、今回とヒルの話題がでましたね。先ほどご紹介したとおり、ヒルはシカがいるところに生息しているもの。ということで、シカについてちょっとしたお話をムービーでご紹介です。是非音声ありで見てみてくださいね。ちなみに、撮影場所は標高1800mほどの八ヶ岳高原。標高が高いところでは、ヒルの心配がありません。(本ムービーは、学校教材用自然解説ムービーの一部を抜粋しています。)


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何色がいい?”ハチ対策”の視点で選ぶウェアとは?

【うみ先生の活動状況はHPをチェック!】
セルズ環境教育デザイン研究所

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西海太介
西海太介

・玉川大学卒 ・元 東京都高尾ビジターセンター 自然解説員 ・元 横須賀市くりはま花の国 副所長 ・元 横須賀市ペリー公園所長 2009年から自然ガイドとして携わり、述べ30,000人以上に対し、自然解説を行ってきた。そんななか、過去に不注意により発生したハチ刺傷事故を受けて、ハチ・ヘビ対策を強化・研究。 同時に、都市公園の所長・副所長を務める中、野外指導者側の自然生物に対する”誤解のない知識・理解”の必要性を痛感し、現在はフィールドワーカーや学校の先生のための「”ハチ””ヘビ”危険生物対策講座」のほか、児童向けの専門的な「生物学習教室」なども開講、指導。『知的な自然教育プロの養成専門所』として、当所を運営する。

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