名作を一気に読破!極限の世界を描いた山岳小説7選

山の魅力がたっぷり詰まった山岳小説のなかから、極限の世界を描いたおすすめの7冊を厳選して紹介!登山家の手記からヒマラヤを舞台にした物語まで、どれも臨場感あふれる作品ばかりです。


迫力ある描写が魅力の山岳小説

雪山
常に死と隣り合わせの環境下にあるヒマラヤや雪山の登山。そこに立ち向かう登山家の山に対する想いや迫力のある描写が山岳小説の魅力です。今回は登山家本人による手記や、”世界の屋根”ともいわれるヒマラヤを舞台にした山岳小説を7冊ご紹介します。

息遣いさえ感じる登山家自身の手記3選

「風雪のビヴァーク」

作者:松濤明
槍ヶ岳から北にのびる「北鎌尾根」。1949年1月、熟達者でも困難とされるこの場所で、登山家・松濤明がパートナーとともに遭難。彼の登山記録とともに、死の直前まで手帳につづられたメモは鬼気迫るものがあります。

新編・風雪のビヴァーク (ヤマケイ文庫)
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新編・風雪のビヴァーク (ヤマケイ文庫)
(中略)この本の中で自分が好きなのは
松濤さんがあちこちの山を登って残した紀行文の方です。
これが17、18才の少年が書いた文章なのかと思われるほどに
完成された、それでいて瑞々しいものばかりです。
彼の見た3000m級の山頂からの風景が、そのまま目に浮かぶよう。(中略) 出典:amazon

グランドジョラス北壁

作者:小西 政継
アルプス三大北壁の一つに数えられるグランドジョラス北壁に、日本人として初めて挑戦した厳冬期の登攀の記録。食糧が尽き、凍傷に冒された男たちの11日間をつづっています。
グランドジョラス北壁 (中公文庫BIBLIO)
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グランドジョラス北壁 (中公文庫BIBLIO)
冒頭にて、いきなり足の指全て10本切断する場面からこの本は始まっている。
普通に考えたら、それだけでクライミング人生が終わったと考えてよいのだが、この著者(小西 政継)が凄いのはそういった逆行を物ともせずに、引き続きクライミング人生に没頭していくこと。
クライミングや旅というのはある意味麻薬みたいなものであり、酔狂者の特権ともいうべき遊びなのかもしれない。
しかし、そんな著者もやはり登山を続けていてはまともに人生をまっとうできるはずもなく、短く激しく命を燃やし最後は山にて倒れてしまう。(中略) 出典:amazon

ミニヤコンカ奇跡の生還

作者:松田宏也
目まぐるしく変化する天候のため、これまでに登頂に成功したのはわずか20名にも満たないといわれる難峰・ミニヤコンカ。山頂を目前に控えるも悪天候に阻まれた著者が飢えや凍傷、そして仲間の死とともに生死をさまよった壮絶な記録。

ミニヤコンカ奇跡の生還 (ヤマケイ文庫)
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ミニヤコンカ奇跡の生還 (ヤマケイ文庫)
(中略)壮絶な19日間を経て、著者は運良く地元の民族に発見され助けられる。凄まじい幻聴・幻覚の中、そして凍傷に侵され感覚を失った両手

と両足
膝下
にも関わらず「生きる」執念を強く持ち、健常者でも困難な絶壁をザイルで降りる。本当に壮絶です。そして「必ず生きて帰るんだ」という著者の強い意志に、本当に感動しました。(中略) 出典:amazon

極限の世界を描く、ヒマラヤを舞台にした山岳小説4選

エヴェレスト 神々の山嶺

作者:夢枕獏
「そこに山(エベレスト)があるから」という言葉であまりにも有名なジョージ・マロリーが、世界で初めてエベレストに登頂したのかどうか、ということは登山界最大の謎として現在も議論されているところ。フィクションでありながら事実を織り交ぜ、この議論に一つの答えを出した世界的大ベストセラー。

エヴェレスト 神々の山嶺 (角川文庫)
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エヴェレスト 神々の山嶺 (角川文庫)
久しぶりに、ずっしりと読み応えのある小説に出会った。
かなりの長編であるが、最初から最後まで退屈せずに読むことができた。上下巻別々に買うよりお得だと思う。特に、後半の登山の臨場感が素晴らしい。物語の発端は、マロリーのエヴェレスト登頂の鍵を握るカメラの発見から始まるが、決して謎解き小説ではない。最高レベルのクライマーである羽生丈二と、それを脇から見るカメラマン深町誠の、それぞれの考え方、生き方が最大のテーマであり、それらを見事に読者に伝えることができた小説であると思う。 出典:amazon

遠き雪嶺

作者:谷甲州
今から80年以上前、日本人として初めてヒマラヤの山に登頂した立教大学山岳部の物語。登頂したナンダ・コットは、当時は未踏峰であり、物資の輸送などはすべて手探り。日本山岳史の金字塔ともいえる初のヒマラヤ登山成功の記録を知ることができる一冊。

遠き雪嶺(上) (角川文庫)
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遠き雪嶺(上) (角川文庫)
今から70年前、昭和11年、立教大学山岳部は日本で初めてヒマラヤに遠征して、ナンダ・コットの世界初登頂に成功した。遠征隊派遣にいたるまでの数々の準備と関門、インド到着からヒマラヤ、ナンダ・コット麓に至る道のり、ベースキャンプ設営から頂上アタックへの苦難の登山、キャラバン隊編成の苦労、シェルパとの親交や隊員同士の軋轢…。夢を抱いた男たちの壮絶な人間ドラマが、浜野正雄という一隊員の目を通して描かれている。読んでいるうちに自分が浜野その人になったかのように物語に引き込まれてゆく。(中略) 出典:amazon

作者:沢木耕太郎
数多くの高峰を無酸素登頂した記録を持つ世界的なクライマー・山野井泰史が、妻とともに挑んだヒマラヤの難峰・ギャチュンカン北壁。その下山中で雪崩に遭遇。絶望的な状況下で究極の選択をし、生還を目指す壮絶な記録。

凍 (新潮文庫)
ITEM
凍 (新潮文庫)
ノンフィクションだけにすさまじい臨場感。
特に奥さんの妙子氏のタフネスさには言葉が出ない。
一種、なにか頭の線が切れてるのかと思うほどの精神力には脱帽。
登山家や冒険家だけは分からない、何がそうさせるのか。 
でも惹きつけられるのだ 出典:amazon

処女峰アンナプルナ

作者:モーリス エルゾーグ
人類が初めて登頂した8000m峰、アンナプルナ。今なお登頂率は30%ほどといわれるこの非情な山を最初に極めた登山隊の物語です。生死の境をさまよいながらも生還を目指す不朽の名著。

処女峰アンナプルナ 最初の8000m峰登頂 (ヤマケイ文庫)
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処女峰アンナプルナ 最初の8000m峰登頂 (ヤマケイ文庫)
壮絶な戦いの末、掌中にした人類初の8000mピーク。指を代償として、アンナプルナは彼に友情と自信を与えた。それをバネに彼は後の人生に新たなアンナプルナを見出していく。読み終えて爽やかな充実感と、自分にとってのアンナプルナは何だろうと振り返るいい機会を与えてくれる名著だと思う。 出典:amazon

登山を通して描かれる人々の物語にも注目

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出典:amazon
生死を賭けた壮絶な登頂の記録は、手に汗握る臨場感のあるものがありますが、その一方で、仲間との絆や山に登る意味についても考えさせるものばかり。この夏は、読み応えたっぷりの山岳小説にトライしてみませんか?

 

A mountain novel has plenty of mountain charm !
山岳小説には山の魅力がたっぷり!

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新編・風雪のビヴァーク (ヤマケイ文庫)

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¥756 税込

グランドジョラス北壁 (中公文庫BIBLIO)

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ミニヤコンカ奇跡の生還 (ヤマケイ文庫)

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遠き雪嶺(上) (角川文庫)

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凍 (新潮文庫)

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処女峰アンナプルナ 最初の8000m峰登頂 (ヤマケイ文庫)

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¥1,080 税込

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YAMA HACK編集部
YAMA HACK編集部

YAMA HACK運営&記事編集担当。登山をきっかけに自然の力に魅了される。山で飲むコーヒーが大好き。何かあれば必ず山に行き、心身共に整える。山について新しい視点を与えられるような記事作りを心がけて日々執筆活動を行う。

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